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建設現場における作業の効率化と工事品質アップを実現 コンクリートディストリビュータを新規開発 極東開発工業

極東開発工業㈱は、このたび清水建設㈱(本社:東京都中央区、井上和幸社長)と共同で、コンクリートディストリビュータ「PZ01-10」を新規に開発し、2022年3月8日に発売した。
 近年、建設現場における効率化や省人力化のニーズが高まっており、そのツールのひとつとしてコンクリートディストリビュータが注目されている。
 コンクリートディストリビュータは、コンクリートポンプ車のブーム部を定置式としたもので、通常、ビル建設現場等の高所におけるコンクリート打設は、打設フロアの鉄筋上に配管を敷設の上、コンクリートポンプ車と接続して打設したい場所まで送り上げる工法が一般的だが、コンクリートディストリビュータを活用することで、高所においてもコンクリートポンプ車と同様のブームワークによる幅広い範囲へのコンクリート打設が可能となるほか、打設フロアでの配管の敷設や打設場所毎の配管の取外しが不要となり、工数の大幅な削減による効率化と、鉄筋への配管干渉が無くなることによる工事品質の向上を実現する。
 新機種は、コンクリートポンプ車のトップメーカーである極東開発工業の技術とノウハウを活かしたブーム水平長29mのコンクリートディストリビュータとなっている。開発にあたっては、清水建設より数多くの建設現場に関するノウハウや知見が提供されている。それにより、現場の非常用エレベータシャフト(エレベータ昇降路)を活用する工法により、汎用的なクレーンを用いてディストリビュータの昇降を可能にしたほか、専用の設置穴および作業後の穴埋め作業を不要としている。
 さらに、日本の建築に適した「梁」に固定する設計を採用したことなどにより、現場への設置・固定作業や打設作業時における工数の大幅な削減と、使いやすさを徹底的に追求している。
 なお、希望小売価格は6,875万円(工場渡し、消費税抜き/価格の適用は2022年3月31日迄で2022年4月1日より販売価格が改定される)で、販売目標台数は10台/年間としている。
■コンクリートディストリビュータ「PZ01-10」の主な特長
⑴ 高い効率性と工事品質を確保
 打設フロアの鉄筋上への配管の敷設や打設場所毎の配管の取外しが不要で、工数の大幅な削減が図れる他、コンクリートポンプ車と同様のブームワークによる効率的な打設作業で、工区の拡大と工期の短縮を実現。また、鉄筋への配管干渉が無くなるため、工事品質の確保も可能となる。
⑵ 設置作業もスムーズに
 清水建設が開発した、現場の非常用エレベータシャフト(エレベータ昇降路)を活用する工法により、ディストリビュータ専用の設置穴や作業後の穴埋め作業を不要とし、これまでのディストリビュータ特有の作業を排除。また、汎用的なクレーンで吊り上げが可能な軽重量(16t以下)を実現し、様々な現場に対応したスムーズな設置作業を行うことができる。
⑶ 安全かつフレキシブルな対応力
 日本の建築に適した「梁」への固定を行うことにより、複雑な設置ノウハウを不要とし安全性を確保したほか、極東開発独自のアウトリガ展開方式の採用により、現場の状況に応じたフレキシブルな設置対応を可能とした。