増田周作のおはようコラム

西本願寺本堂の信者達
7月4日(土) 更新

3万人を越える自殺者に声を挙げない宗教界とは

 「妙典駅で5時13分に発生した人身事故で、東西線は不通になりました」
 今や首都圏の鉄道で起きる人身事故、つまり飛び込み自殺は日常茶飯事になって、またかと乗客はうんざりしながらも、根気よく復旧を待つことに慣れてしまった感じである。
 東京メトロ(東京地下鉄)の銀座駅から銀座線に乗り、二つ目の日本橋で東西線に乗り換えて東陽町に到着した時に、このアナウンスがあった。幸い座れていたので、車中読書用の『正法眼蔵随問記』を読み続けて20分ほど経った頃。葛西駅まで折り返し運行を再開します、と車内放送の後、電車は動き出した。
 葛西駅で、船橋から先の乗客には葛西駅からJR京葉線へバス連絡をします、とアナウンスがあったが、我々の下車駅の妙典はその途中、葛西から4つ目である。葛西駅のホームは次々に入ってくる電車から吐き出される乗客で一杯。連れの女房は、すぐ開通しますよ、ここで待ちましょう、と言うが、立ちん坊は辛い。全線開通見込みは18時半頃の予定です、と駅放送があって、30分以上も待ち時間がある。
 結局、葛西駅前の大衆食堂に入って早い目の夕食をとり、もう開通しただろうと、7時頃ホームに上がって電車を待ったが、超満員。東西線下り夕刻のラッシュ混雑は相当なもので、途中駅で待ったり、車内に閉じこめられた乗客は大変だったと思う。
 自殺を図る人に、飛び込みがどれだけ迷惑をかけることになるか、考えるゆとりはないだろうが、これほど傍迷惑な自殺行為はない。特にラッシュ時はなおさらである。
 年間3万人を越える自殺者がなぜ発生するのか、不況、生活苦、健康不安、社会制度のせいだと言う人もある。しかし、平成不況の前の昭和不況とそれに続く農村大不況では、娘を売るというほどの悲惨な状態に陥ったが、自殺者はそれほど出なかったはずである。生死の境を彷徨った戦時中にも自殺者のことは聞かなかった。
 何かに行き詰まると、簡単に自殺に走ったり人を殺す。現在の社会現象は、日本人の生活の中に、宗教的雰囲気が失われてきたことに大きな原因があるのではないか。
 人生はパラダイスではない。四苦八苦といわれる生老病死、愛別離苦・怨憎会苦などが付きものである、と先ず観念して、その四苦八苦からの精神的離脱を考えるのが、宗教心を持つ人間だろう。南無阿弥陀仏と唱えさえすれば、あの世に往生できる、親鸞のこの教えで多くの人が救われた。道元の厳しい修行強制も離脱を図る手段の提唱である。
 これだけ多くの自殺者が出ても、宗教界に目立った動きがないのが、不思議でならない。
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土・日は論語講座を発信しますが、祝日はお休みです。
 




伊与田先生の重職心得帖

6月29日(月) 更新

真の人物像

 「子曰わく、堅しと曰わずや、磨(ま)すれども磷(うすろ)がず。白しと曰わずや、涅(でつ)すれども錙(くろ)まず」 (論語・陽貨)
 晋(しん)の大夫の趙簡子(ちょうかんし)の家老の佛肸(ひつきつ)の招きに応じて孔子が行かれようとされた。思ったことは直ちに忌憚なくいう弟子の子路が「かつて私は先生から『悪い事をする者の所へ君子は行かない』ということをお聞きしました。しかるに今、佛肸は中牟(ちゅうぼう)の町で主家にそむいておりますのに、先生が行かれようとなさるのはどういうことでしょうか」と尋ねた。これに対して孔子は「そうだ。私は確かに言ったことがあるがね。だが諺にも『ほんとうに堅い物は、いくら磨いても薄くならない。又ほんとうに白い物は、いくら黒土にまぶしても黒くならない』というように案ずることはない。それに私は何の役にもたたない苦瓜でもあるまい。どうして苦瓜のようにぶらさがって、何もせずにおることができようか」と答えられたが、その後状況が変化して結局は行かれなかった。
 因みに悪い者や乱れた世をよくするのが、政治家や宗教家そして教育者の本命である。確固たる信念のある真の人物は、どんな誘惑や障害にあっても決してくじけたりすることはないのである。
 孔子が二千五百年後の今日まで、いろいろな迫害を受けながら生き続けているのは、宜なるかなというべきである。
伊与田先生による「重職心得帖」は毎週月曜日に更新します。
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人替わりコラム

7月3日(金) 更新

大石克己のニュートラ通信

UVはウルトラバイオレットの頭文字

今年は長梅雨なのだろうか、関東地方は例年になく雨降りが多く感じられる。しかしながら、梅雨が明ければ真夏のお天道様がカーッと照りつけることだろう。そうなると気になるのがウルトラバイオレットこと紫外線である。女性にはUVケアが欠かせない季節だが、オゾン層の破壊で照射量が増えている昨今、紫外線は皮膚がんを誘因すると言われているので、今や「女性の敵」であり「人類の敵」で、まさに嫌われモノ扱いである。そんな紫外線であるが、もちろん殺菌消毒やビタミンDの合成などの効用もあるし、生体に対しての血行や新陳代謝の促進、あるいは皮膚抵抗力の昂進などの作用もある。紫外線にしてみれば「そんなに嫌わないでよ」といったところだろうが、実は、この紫外線を使ったユニークなトラック用の製品が登場した。
潟Aンテックが製造し、泣Jーコレクションラファイエが発売する「車載用火災監視センサー」がそれで、先日、両社の社長が来社し、このセンサーの実演を見せてくれたので、「オオッ、紫外線って結構スゴい!」なんて思ったのである。この車載用火災監視センサーは、トラックのキャビンの背面中央に設置されたセンサーが火災の発する紫外線をキャッチすると、瞬時に無線で車内に音と光で知らせるというもの。トラックの車両火災は意外と発生件数が多いが、このセンサーは走行中でも確実に火災を知らせ、熱による誤作動がないのが大きな特徴だ。
ちなみに両社は、共に岡山県の会社だが、製造元のアンテックは、もともと備前焼など陶芸用電子機器を手がける中で、炎を監視・管理する技術を応用し紫外線検出方式の炎検出センサーを開発したという。紫外線による炎検出技術は決して新しい技術ではないそうだが、太陽光の影響による誤報が多いことや消防法に規定が無い(認定を受けられない)ことで、これまでほとんど普及することが無かったそうだ。アンテックでは、陶芸業界で培った太陽光の分離技術を応用することで、太陽光の影響受けないセンサーとして、また法律の規制が無いからこそ可能となる応用商品の開発により、紫外線検出方式の各種センサーを発売しており、今回トラック業界に詳しいカーコレクションラファイエの協力の下、このトラック用の車載用火災監視センサーの発売に至ったという。
もちろんこの車載用火災監視センサーは、2009東京トラックショーに出品決定! 土砂降りの長梅雨が続くトラック業界であるが、止まない雨はない、脚光を浴びる製品の出番はもうすぐそこだ。
このコラムは日新出版編集担当者がそれぞれのエピソードをもりこんで構成しています。
日・祭日を除く毎日、人替わりでの更新となります。
 





 
 

面白くてその日から役立つ毎日替わりの豪華執筆陣

【おはようコラム執筆】増田 周作
日新出版・トラックショー・Truck−X創始者

【月曜日担当】
伊与田 覚
歴代総理の師安岡正篤直弟子 日本論語の第一人者

【火曜日担当】中田 信哉
流通学の権威トラック界の超有名人 神奈川大学教授

【水曜日担当】古河 隆 
日本フルハーフ顧問(前社長)。豊かな文人的素養の持ち主

【木曜日担当】角野 圭一
専門は物性(磁性)物理学 横浜国大名誉教授工学博士

【金曜日担当】鈴木 純子
紅一点、文化放送の現役美人アナ。気象予報士。

【土・日曜日担当】伊与田 覚 (月曜日の再掲載)

その他ユニーク個性丸出しの日新出版社員総出の人代わりコラム

 

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